新型コロナウィルス感染予防策や現場での対応策検討に向けて 〜 旅客船事業企業経営基盤強化等セミナーを開催 〜
(公財)九州運輸振興センターは、日本財団の支援と助成により九州運輸局及び九州旅客船協会連合会との共催により、令和2年8月27日に福岡市で「旅客船事業企業経営基盤強化等セミナー」を開催し、九州各地の旅客船事業者26社など40名が参加しました。
九州は離島が多く旅客航路は社会インフラとして重要で、新型コロナウィルスの収束が見えない状況のいま、ウィズコロナの時代に即した事業を行う必要から、利用者に安心・安全に航路を利用いただくため、日頃の対策に加え感染者がでた場合にどう対処するかを予め決めておくことが非常に大切であることから、今後の対策の改善に生かしていただくことを目的に開催したものです。
講演では、「新型コロナウィルス等の感染予防対策ガイドライン」の解説があり、乗客に対し「新たな生活様式」に沿った行動が取りやすいシステムの構築や陸上員・乗組員に対する基本的な健康管理、ウィルスとの接触を避ける対応、緊急時の対応や行動、危機管理教育の説明があり、具体的な対応として、乗船前、乗船中、乗船後など場面に応じた説明があり、最後に事前に関係機関と調整し、対応手順を予め作成し陸上員や乗組員へ周知し、対応者がイメージしておくことが大切であることが説明されました。
また、取組み事例紹介では、九州で初めて旅客船乗船者に新型コロナウィルスの感染者が下船後に判明した事業者から、その後の乗客への対応、関係機関との調整、船舶消毒などの社内対応が時系列かつ具体的に報告されるとともに、その後の同社の感染予防対策を順次進めていることが紹介されました。
さらに、今後の各社での対応策検討の参考として、九州内の旅客船事業者から提供された検温、健康チェック、アルコール消毒液の設置、飛沫防止シート、アクリル板の設置、船内消毒、換気、物理的距離の確保状況等や感染予防アナウンス等の具体的な取組み事例を取りまとめたスライドにより紹介され、情報が共有されました。
最後に、旅客定期航路事業への影響や国の支援メニューなど説明されました。
今回のセミナーでは、参加後に他社の対応に関する具体的な相談や他社の事例を参考に対策に取り入れたいなどの意見もあり、参加された方々にとっては有意義なセミナーとなったと感じられました。
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