1. 目的
アジア諸国各ハブ港湾を拠点とする九州発着のトランシップ貨物の動向を把握して、世界各地を結ぶ輸送体系の構築を図ることを検討し、もって地域経済の振興と海事産業の発展に寄与することを目的とし、本事業を実施した。
2. 実施内容
平成10年度~11年度にわたる2ケ年継続事業であり、本年度は九州におけるコンテナ輸送体系や貨物流動の現状、コンテナ輸送の効率化に対するニーズを把握し、長崎港における効率的なコンテナ輸送体系の構築に向けた課題を抽出するために、以下の調査を実施した。
(2)アンケート調査
荷主企業の輸送ニーズを把握するために、主要荷主企業に対してアンケート調査を行った。
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全体 |
山口 |
福岡 |
佐賀 |
長崎 |
熊本 |
大分 |
宮崎 |
鹿児島 |
対象数 |
1,724 |
194 |
594 |
134 |
303 |
101 |
222 |
80 |
96 |
*有効回答数 397
有効回答率 23.4%
(調査項目)
・輸出入コンテナ貨物取扱いの現状と課題
・長崎港における外貿定期コンテナ航路の利用意向
・長江経済圏を中心とした中国との輸出入の見通し
・コンテナ輸送の効率化に向けた意見・要望
(2)ヒアリング調査
外航船社からみたコンテナ輸送体系の現状と今後の航路体系整備に向けた意向を把握するため、外航船社、海貨業者に対してヒアリング調査を実施した。
○外航船社 5者
○海貨業者 1者
(調査項目)
・航路概況
・トランシップによる輸送サービス、混載輸送サービス等の実態
・現航路の問題点
・今後の航路体系整備に向けた考え方
・航路開設の条件
・九州の港湾、特に長崎港における航路開設意向と求められる条件
・九州における事業展開に向けた意見・要望
・コンテナ貨物取扱いにかかる業務概要
・長崎港における輸出入コンテナ貨物の取扱い状況
・輸送体系上の問題点
・今後の輸出入コンテナ貨物の取扱いに関する方向性
・長崎港における航路開設の方向性とターゲットとなる業種、品目、相手地域
(3)上記の調査結果を踏まえ、長崎港におけるコンテナ輸送体系上の課題を整理した。