日本財団 助成事業(公財)九州運輸振興センター
これまでの実績


熊本県下の海上輸送整備に関する調査研究


事業内容

熊本県下の4つの重要港湾及び当該海域に適した海上交通体系の整備方策の提言を行ない、もって同経済圏における海事産業の発展と地域経済の振興を図るため実施した。

本事業は、平成8年度〜9年度にわたる2ケ年継続事業であり、本年度は物流拠点整備のあり方及び活性化方策の策定、さらに周辺旅客航路の総合的な維持改善策等を検討するために、以下の調査を行った。

(1)ヒアリング調査(その1)
県内港湾の物流機能についてヒアリング調査を行った。
荷主 物流業者 船社
5者 1者 4者

(調査項目)
・業務内容
・県内の港湾施設、機能についての事例
・県内の港湾利用促進のための条件
・県内港湾の利用意向
・県内物流業者についての評価
・アジアコンテナ航路の推移と見通し
・アジアコンテナ航路の寄港の条件
・県内港湾のコンテナ航路開設の可能性
・県内港湾の問題点と課題
・国際航路開設のための課題
・業務上の問題点と課題
・旅客船事業の活性化方策
(2)ヒアリング調査(その2)
天草の観光地としての評価・問題点、対応の方向等についてヒアリング調査を行った。
旅行代理店 バス事業者 旅客定期輸送
航路事業者
3者 1者 1者

(調査項目)
・天草地域の評価・イメージ
・天草地域の観光地としてのポテンシャル
・交通体系・観光施設の問題点
・観光開発の方向
・観光客誘致策及び誘致の条件 (3)アンケート調査
観光客拡大の方策を検討するために、アンケート調査を行った。
県外居住者 東京 大阪 福岡 大分 宮崎 鹿児島
1,006 185 153 147 192 185 144

※県外居住者 母数3,000 回答1,006 回収率33.5%
(調査項目)
・観光・レジャー行動の実態
・九州への旅行
・天草のイメージ・魅力
・天草への来訪実態
・天草への来訪意向
・天草の観光スポットの認知度
・観光情報等への接触状況
(4)コンテナ貨物輸送の実態を把握するために、資料収集及び分析調査を行った。


事業成果

関係先を対象としたヒアリング調査と対象の幅広いアンケート調査結果、および関係資料等の分析の結果、以下の事項が明らかになった。
・旅客・貨物輸送需要の傾向
・国際定期航路開設についての可能性
・天草地域に対する観光ニーズ
・熊本県下主要港湾の概況及び今後の港湾整備についての課題と展望
・熊本県下における旅客航路・物流拠点整備についての課題と展望

以上の調査結果により、今後の熊本県下における旅客航路、主要港湾、物流拠点の整備について、また観光を中心とした地域活性化についての具体的な方策を検討し、熊本県下の海上輸送整備のための提言を行った。

本調査研究成果は、九州横断自動車道延岡線や南九州西回り自動車道の整備計画等による背後圏の拡大から、港湾を核とした輸送体系の整備が求められている熊本県の海上交通体系の整備方策を検討するうえで、国および地方公共団体の行政指針、関係業界の対応策の策定に活用される。


成果物 「熊本県下の海上輸送整備に関する調査研究」報告書


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