日本財団 助成事業(公財)九州運輸振興センター
これまでの実績


離島航路の整備に関する調査研究


事業内容

1. 目的
九州における離島の現状と今後の地域開発を踏まえ、当該海域に適合した海上交通体系整備の方向性の提言を行い、もって海事産業の発展を通じ地域経済の振興に寄与することを目的とし、本事業を実施した。

2. 実施内容
平成9年度〜10年度にわたる2ケ年継続事業であり、本年度は九州内の離島における地域振興を図るための海上交通体系整備についての提言を行うため、以下の調査を実施した。

(1)アンケート調査
住民ニーズの把握のため、甑島住民に対してアンケート調査を行った。
合計 里村 上甑村 下甑村 鹿島村
1,000 210 282 383 125

*有効回答数 483
有効回答率 48.3%
(調査項目)
・生活に対する満足度
・定住意向
・生活環境評価
・施策に対する要望
・振興策に対する意識
・観光開発に関する意識
・旅客航路利用実態
・フェリー利用における車の積み残しの経験
・旅客航路が改善された場合の利用意向
(2)アンケート調査
島外居住者の観光ニーズに対してアンケート調査を行った。
合計 福岡市 熊本市 大分市 宮崎市 鹿児島市
3,000 600 600 600 600 600

*有効回答数 980
有効回答率 32.7%
(調査項目)
・1年間のレジャー・観光動向
・離島の魅力
・甑島の認知度とその認知経路
・甑島のイメージ
・甑島における観光・レジャーの目的
・甑島への来島意向・行きたくない理由
・甑島に来島する際の条件
・甑島に対する要望
(3)アンケート調査
今後の甑島の観光のあり方を探るため、旅行代理店に対してアンケート調査を行った。
合計 東京都 大阪府 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県
800 425 143 81 8 25 40 18 19 41

*有効回答数 326
有効回答率 40.8%
(調査項目)
・甑島の認知度
・甑島の観光商品化
・甑島の観光商品の形態とその評判
・甑島の観光商品企画の可能性
・観光商品のターゲットとその商品イメージ
・商品企画の可能性が低い要因
・甑島の観光における課題
・甑島の観光に対する意見・要望
(4)ヒアリング調査
観光需要についてヒアリング調査を行った。
旅行代理店 20社
(調査項目)
・甑島地域の評価・イメージ
・甑島地域の観光地としてのポテンシャル
・現状の交通体系、観光施設の問題点
・観光開発の方向
・観光客誘致策及び誘致の条件
・要望
(5)甑島地域における地域振興方策を図るための海上交通体系整備のあり方について分析調査を行った。


事業成果

甑島住民及び旅行代理店等を対象としたアンケート・ヒアリング調査及び関係資料等の分析の結果、以下の事項が明らかになった。

なお、本調査研究の成果は、別添報告書のとおりとりまとめた。
・調査の目的と概要
・甑島住民アンケート調査
・甑島の観光に関するアンケート調査
・甑島の観光に関する旅行代理店アンケート調査及びヒアリング調査
・九州内の離島における地域振興方策及び海上交通体系整備の方向性
・甑島地域における地域振興方策
・甑島地域における海上交通体系整備のあり方

以上の調査結果により、今後の甑島地域における振興方策、旅客航路改善策について検討し、甑島地域における海上交通体系整備のあり方について提言を行った。

なお、本調査研究成果は、離島振興開発の一環である海上交通体系の整備を推進するため、離島住民の生活航路に対する国及び地方公共団体の支援のための行政指針、関係業界の対応策の策定として、具体的には、例えば平成12年度にフェリーの大型化及び平成13年度に高速艇の大型化等リプレースの基礎資料として活用されることとなっている。これに伴い増便・運航ダイヤの改善が図られ、離島住民の長年の念願である本土との1日日帰り態勢が確立されることとなり、地域経済の発展に寄与することは明白である。


成果物 「離島航路の整備に関する調査研究」報告書


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