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九州におけるクルーズ船の動向について
第18回

日時平成29年6月23日
場所福岡合同庁舎 新館7階 会議室
講師国土交通省 九州地方整備局 港湾空港部長 堀 田 治 氏


              クルーズ王国九州のさらなる取組活動の推進に向けて
                〜第18回海事振興セミナーを開催しました〜

 (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の支援と助成による「第18回海事振興セミナー」を、九州地方整備局港湾空港部長 堀田治氏を講師にお迎えし「九州におけるクルーズの動向について」をテーマに、平成29年6月23日(金)、福岡市において九州クルーズ振興協議会との共催により開催いたしました。

  クルーズ船の寄港は、地域経済へ大きな効果を与えることから日本全国でクルーズ船寄港誘致が積極的に行われています。特に九州は九州クルーズ振興協議会を始め、関係者の積極的な取組みやアジアに近いという地理的特性、豊富な観光資源を有すること等からクルーズ船の寄港は極めて多くなっています。今後、一層のクルーズ船寄港誘致のため、関係者によるハード面、ソフト面でのさらなる整備・充実が進められていることから、今回のセミナーは、今後のこのような取組みに貢献することを目的に企画・開催いたしました。

  講演では、
〇世界やアジアのクルーズ人口が10年前に比べ急速な増加しており、日本においてもクルーズ船寄港回数が大きく伸び、特に九州の「博多港、長崎港、那覇港」が上位港を占め、クルーズ船による入国者数が増加の一途で、全国の7割が九州からの入国である。九州の特徴として2016年は港湾からの入国者数が空港からの入国者数を上回る結果となっており、2017年には欧米大手クルーズ船社のアジアへの大型船4隻の投入予定による、1,000回以上のクルーズ船の寄港予定、日本発着クルーズの運営が3社体制に確立し、色々な寄港地で乗下船できるクルーズや期間の長いクルーズ、などバリエーションが多くなっており魅力的になっているなどの現状報告がありました。

〇日本向けのクルーズマーケットの多くが中国、1週間以内の旅行行程であることから、九州・沖縄によらないツアーはわずか7%、九州はクルーズマーケットを担う重要な土地である。また、最近のクルーズの傾向として、買い物から自然・観光・アクティビティーでの体験など傾向が変わってきている。さらには、チャータークルーズにおけるランドオペレーターの問題やクルーズ船対応が今後もできる仕組みの検討の必要性。特に「おもてなし」や地元の名産品等の販売事例などの新たな取り組みの紹介や今後のクルーズ対応にあたって地元の関りの大切さ、国によるクルーズ拠点の整備に向けた様々な取り組みなども紹介されました。

〇最後に、課題と今後の展望として、日本、アジアのクルーズは黎明期から成長期に入っている。2020年頃までの成長期において日本を含むアジア地域のクルーズが完成に近づく。現在、新造船の投入など新たな動きもあることから、港湾の整備、旅行業関係制度などの受け入れ環境整備が大切。従来、港湾は物流に限られていたが、クルーズ船の入港などにより景色が変わり一般的な活用や観光資源としての活用、クルーズ船の入港による地域の国際化が進むなどの影響が出てくる。クルーズが成長することにより多角的、広域的に恩恵が受けられることが望まれると結びました。

  今回の海事振興セミナーは九州クルーズ振興協議会メンバーを中心にクルーズ振興等に関係される約140名が参加されましたが、参加された皆様には今後の取組みなどに大変参考になる非常に有意義かつ貴重なものとなりました。





クルーズ振興と観光
第17回

日時平成28年6月22日
場所福岡合同庁舎 新館7階 会議室
講師九州産業大学 商学部長、教授 千 相 哲 氏


                  クルーズは「6000万人」達成に大きな役割を果たす
                   〜第17回海事振興セミナーを開催しました〜


 (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の支援と助成による「第17回海事振興セミナー」を、九州産業大学商学部長・教授の千 相哲氏を講師にお迎えし「クルーズ振興と観光」をテーマに、平成28年6月22日(水)、福岡市において九州クルーズ振興協議会との共催により開催いたしました。

  クルーズ船の寄港は、地域経済へ大きな効果を与えることから日本全国でクルーズ船寄港誘致が積極的に行われています。九州は、九州クルーズ振興協議会を始め関係者の積極的な取組みや、アジアに近いという地理的特性、豊富な観光資源を有すること等から外航クルーズ船の寄港が2015年には、全国の約半分の約500回(全国約960回)と極めて多くなっています。この先、更なるクルーズ船寄港誘致のために、九州内の各寄港地では関係者によるなお一層の活発な取組みが推進されていることから、今回のセミナーは、今後のこのような取組みに貢献することを目的に企画・開催いたしました。

  講演では、
@九州インバウンドの実態として、アジアからのウエイトが非常に大きく、特に韓国からの訪日客は突出していること、また、従来、九州の割合は全国の10%程度であったが、昨年は14%超となっているが、これはクルーズによる効果を反映したものであり、クルーズ客を除くと10%程度となっていること等を説明したうえで、今後は韓国以外の国からの誘致に力を入れるとともに、アジア大航海時代に向けたクルーズ振興のさらなる取組みを行って行くことが重要であると、さらにそのターゲットはアジア、まずはGDPが1万ドルを超えている中国の沿海部である等を述べられました。
A最近のクルーズは中国発着で4泊5日・上海→韓国→日本というコースが多く、このような実態に加え、経済発展が著しい中国沿海部は大きなマーケットとなるので、このような実態・見通しから、日本、特に九州は今後のクルーズビジネスチャンスは大きくなっている等を述べられました。
Bアジアの経済発展に伴いアジア大航海時代が到来するが、現在、闇ガイド、ワンパターンなコース設定、入港地での待ち時間の長さ、バス不足、市内交通混雑の問題があるとともに入港地混雑のために寄港地を変更する事例も出てくるなどを解決すべき課題も多くあるので、これらの解決を図る必要がある。
 また、中国人のマナーの悪さがマスコミ等で取り上げられるが、これは中国人観光客の一部であること、日本との習慣等の違いがあること、海外旅行が始まった時点でのアメリカや日本、韓国のマナーを思い起こし、中国人観光客への理解を深めること等が必要であるとともに多くの中国人が来ている機会をチャンスととらえ日本あるいは九州の魅力を積極的に伝えるべきである等を述べられました。
 
  最後に、九州へ来た人たちへ九州の魅力を如何に伝えるか、また、受け入れ態勢の整備状況によっては九州観光の魅力の真価が問われることになり、さらには、今後のインバウンドが、量的なものだけでなく消費額や宿泊数の増加が問われることになるものの、今後の九州観光の成功のカギは「クルーズ」が握っていると締めくくられました。

  今回の海事振興セミナーは九州クルーズ振興協議会メンバーを中心にクルーズ振興等に関係される約100名が参加されましたが、参加された皆様には今後の取組みなどに大変参考になる非常に有意義かつ貴重なものとなりました。





【第一部】IMOの広報活動
【第二部】海洋観光の可能性
第16回

日時平成27年7月24日
場所熊本ホテルキャッスル
講師【第一部】 国際海事機関(IMO) 事務局長 關 水 康 司 氏
【第二部】 東洋大学 国際地域学部 国際観光学科 准教授 矢ケ崎 紀 子 氏


                      第16回海事振興セミナーを開催しました

                    IMOの広報と国内海洋観光の可能性について講演


 (公財)九州運輸振興センターと海フェスタくまもと実行委員会(会長:大西一史熊本市長)では、熊本市において、日本財団の支援と助成を受け、国際海事機関(IMO)事務局長 關水康司氏並びに東洋大学国際地域学部国際観光学科准教授の矢ケ崎紀子氏を講師にお迎えし、「第16回海事振興セミナー」を開催致しました。

  今回は、平成27年海フェスタが、熊本県有明海沿岸地域で開催されることを記念し、同フェスタ協賛事業として7月19日(日)の第55回九州運輸コロキアムに引き続き開催したものです。
  第1部では、關水康司氏により「IMOの広報活動」をテーマに講演頂きました。
講演では、先ずIMOが国際連合の専門機関で、1958年に発足し、現在171か国が加盟して、主として国際的な海上交通安全、海洋環境保護、船舶の航行安全ためのルールづくり等を行っていることやアジアでは初めて關水氏が事務局長に選出されたこと、日本の海の日に併せて開催されたIMOの世界海事デーなどパラレルイベント開催のため今回来日したこと等、IMOの組織と今回の来日目的及び關水事務局長の自己紹介等が行われました。
  その上で、IMOにおける広報活動について、写真を使用して以下の内容で紹介が行われました。

・IMOの広報活動は、年4回発行されるIMOニュースレターのみという弱いものであったが、広報にも力を入れるべきと1978年に「世界海の日」を制定し、毎年式典を開催している。これまで20年くらい実施してきた。その間2005年からは世界海の日のパラレルイベントをポルトガルでを開催し、その後、今年の日本まで、これまで11回開催しており、今後も2020年まで開催地が決まっている。このパラレルイベントの中で海運の重要性、海運の振興などを取り上げた広報活動を行っており、今年の日本での開催は大成功であった。

・どのような組織であろうと、特に公的な活動を行う機関にとっては広く一般にその活動内容などをわかってもらうことは極めて重要であることから、IMOにおいてもここ数年は広報活動を充実させようと取り組んでいる。

・一般の人たちに海事の重要性をわかってもらうためには、海事に興味を持ってもらう必要があり、広報活動の中でその工夫が必要である。その一つにその国が持っているマリタイムヘリテージ(海事遺産)を活用、広くPRしていくことである。この場合、海事遺産と併せ、その背後にある人々の生活、産業などについてもスポットを当てると興味を持ってもらえるのではないか。
 今後パラレルイベントを開催する国においては、必ずその国の海事遺産PRしてもらうことにしている。ちなみに、本年の日本開催では、わが国の海事遺産の殆どを写真集としてまとめ、発行して貰った。

・2012年の事務局長就任以来、さらなる広報活動に力を入れて取り組んでいる。具体的には、ソーシアルメディア(フェースブック、ツィッター、フリッカー等)を最大限利用し、IMOで会議等様々な活動展開を、その都度プレスブリーフィングとして会議のサマリーや議長のスピーチなどを出している。

・また、海運の振興、海事の振興、海洋活動の振興を考えると広報は極めて重要であると思っており、事務局長として各国を訪問した際には事務局長自体を広報大使と考え活動を行っている。各国を訪問した際には必ず写真を撮り、また撮ってもらって、これを基に自身のブログで情報を発信している。

・IMOには大使がいない。そこで新しい重要な活動展開として、各国に海事大使(マリタイムアンバサダー)を任命して貰いIMOで登録するという「マリタイムアンバサダースキーム」を作った。
 マリタイムアンバサダーの活動の一つとして、小中学校等でIMOの活動や海事の必要性・重要性などを広報して貰っている。

  第2部では、矢ケ崎紀子氏により「海洋観光の可能性」をテーマに講演頂きました。
講演では、本題の説明に入る前に、「海洋観光」の説明と海洋観光の手段のねらいが説明されるとともに、国民の海への関心が薄らいでいる状況にあることから、わが国の領海・排他的経済水域図を示し、改めて国民の多くがこの地図のイメージを頭に、また、心に刻んでほしいとの話があった上で、以下の講演が行われました。

・毎年、日本海事センターで実施している海に関する国民意識調査結果から、海洋が非日常になっていること、海洋が非日常であれば、非日常体験を楽しむ観光を活用し日常に近づけていくことができるのではないか。

・観光の力とは、@まず海洋を理解する、Aそして好きになる、Bその上で他の資源と繋ぎながら面的に他の産業や雇用といった面で経済的効果作っていくということである。

・自然景観、乗船体験、海の生活文化、離島の歴史・文化などの資源が海洋観光に活用できるが、そのポイントとして@どんな体験ができるのかなどを前面に出し、行ってみたい・チャレンジしてみたいという気持ちにさせること、A体験の舞台等を活用する際に、コントロールされたスリル、管理された冒険と安全とわくわく感がセットになって行われること、B説明力、翻訳力、ガイド力が必要である。

・わが国観光の特徴として、日本人の旅行消費額は大きく、国際的にみるとアメリカ、ドイツに次いで日本は3位になっている。これを海洋観光に活かすことができれば海洋観光は大きなマーケットとになる、A国内観光の宿泊旅行実施率が低下傾向にある、B宿泊旅行は、個人手配が90%程度である、C外国人旅行者は、2014年には1,300万人を超えた。インバウンドについては、2020年の政策目標である2,000万人達成が視野に入ってきたが、達成した後にこれを定着させることが重要であり、海洋資源、海洋観光はこれに大きく貢献できるところがある、D国・地域別の訪日外客数は近隣諸国が大半であり、台湾、韓国、中国、香港が4強である。

・日本交通公社のアンケート調査によると、海洋レジャー等で、行きたい県、地域は、沖縄県の次にハワイやグアムが挙げられている。日本には多くの素晴らしい海洋資源を持った地域があり、これを訴求し、広く伝えることが必要である。九州で考えれば九州の素晴らしい海を九州の自慢と掛け算して九州にしかないオンリーワン海洋観光を考えていくべきであるが、例えば、九州には繊細でやさしく美しい多島海があり、また反面雄大で圧倒的な外洋があるので、これを商材として、観光資源の開発をした上で、これにストーリー性を持たせ・高めて訴求していくとともに、人にわかりやすく伝えて行くことが重要である。

・海洋観光振興の方向性については、ねらい別の方向性として大きく二つあり一つ目は「経済活性化・海事産業振興」があるが、これについては、陸とくみ、また、クルーズ振興の推進を図ることが重要である。二つ目は「海洋の管理に関する国民意識の向上」がある。これについては、教育効果を高める商材を開発することが重要である。

(以上に加え、女性、特に母親への海の良さを遡及していくことが重要であること、父親の育児参加としてパパ子旅の推進、海辺で暮らしている人や海で働いている人などの地元住民が、海のよさ等を語れる媒介者となる必要性等などについて講演されました。)

  最後にまとめとして、「海洋への国民意識を高めるには,最初の一歩をクリアすること、その時に観光の力を使うこと、使う力としては体験型により海洋を楽しんでいくということが重要であり、結果、国民が海を理解し海への愛着を深めて行くことになる。これから先『アジアの時代』といわれたときには『海洋の時代』といわれるようになってほしいと思っている。海事産業振興等のために参加者の皆様には観光と組んだ取り組みを進めて頂きたい。本日の講演がその一助になれば幸いである。」と締めくくられました。

  参加者から、「今後の海事産業や観光を考えていくうえで大変参考になる良い話であった」等非常に有意義な講演であったとの声が多く聞かれました。
  なお、当日は、参加予定の70名を大きく上回る約120名の方が参加した、海フェスタ協賛に相応しい大盛況なセミナーとなりました。





船舶関係ISO規格の動向と日本の対応
第15回

日時平成26年12月17日
場所福岡市 ハイアット・リージェンシー・福岡 
講師第1部講師  (一財)日本舶用品検定協会調査研究部 専任部長
         横浜国立大学統合的海洋教育・教育センター 客員教授
                                     吉 田 公 一 氏
第2部講師  (一財)日本船舶技術研究協会 理 事 長  愛 川 展 功 氏
                             常務理事  平 原   祐 氏


                   船舶関連製品のISOで企業の競争力向上を!

                   〜第15回海事振興セミナーを開催しました〜


 (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の支援と助成による「第15回海事振興セミナー」を、(一財)日本舶用品検定協会調査研究部専任部の長吉田公一氏と(一財)日本船舶技術研究協会理事長の愛川展功氏、同協会常務理事の平原祐氏を講師にお迎えし、平成26年12月17日に福岡市において開催致しました。

  国際標準化機構(ISO)ではあらゆる産業分野において製品の仕様、試験の方法など国際的に統一した規格を定めていますが、船舶の関係でも甲板機械、救命設備、消防設備等航海機器等のぎ装品はもとより、機関や船舶の設計に関しても数多くのISO規格が制定されています。ISOは政府機関ではなく民間からなる各国の審議団体により構成される国際機関ではありますが、ISOで取り纏められた規格は、世界標準として取り扱われることになり、各企業がグローバルな展開をしていくに当たっては自社製品の仕様や性能をいかにISO規格に盛り込んでいくかが極めて重要になります。
  今回のセミナーでは、以上の状況などを踏まえ「船舶関係ISO規格の動向と日本の対応」をテーマに2部構成で講演頂きました。

  第1部は、(一財)日本舶用品検定協会調査研究部専任部の長吉田公一氏から、ISOは工業分野で国際的な標準を策定する民間の機関であるなどISO組織の紹介があるとともに、グローバルな展開をする工業製品では国際標準にすることが重要であること、船舶関連製品ではISOの規格を船級協会が利用し、IMOでは条約等制定の際に利用されること、過去JIS製品であることが品質基準であったのが、現在はJISではなくISOの基準に合致していることが品質証明になること、ISO基準の提案が韓国・中国から増えていることなどISOの国際的な動向や重要性などの説明があった後、@ISO基準は国際競争上大きな武器になる、A技術の大競争時代を勝ち抜く全日本ISO戦略と対ISOチームを構築する、BISO規格に打って出て戦う、CISO、IMOで主張する(できる)人材を育成する、DISO、IMOでリーダーシップを取って日本の戦略を推進する人材(議長、事務局、プロジェクト・リーダー)を育成する、E対抗するだけではなく協調できる相手を探す(部分的にも利害を共有できるように)、とまとめられました。

  第2部は(一財)日本船舶技術研究協会理事長の愛川展功と同協会常務理事の平原祐氏から、同協会における日本の取組みの基本方針やその取組み概要等の紹介があるとともに、国際標準化の意義として、過去にあったオリンピックにおける水泳(背泳:バサロ泳法のルール)やスキージャンプ(スキー板の長さ)の規則変更などを例に挙げ、国際ルールを決めたものが有利になることであるとし、このことは船舶関連製品においても同様であり、国際的なルールの制定は極めて重要であること、近年、各国は市場獲得のための新たな戦略ツールとして国際標準化ルールを積極的に活用しており、その一環としてISOにおける規格制定の活動を強化していること、また、このような各国等の活動等について具体的な数字等により説明した上で、このような状況に対応するため、船技協の国内での対応として、昨年、3月策定した「船舶に関する国際標準への日本の取組み方針」を積極的に展開しており、その内容である戦略的企画提案の実施、対応体制の強化等取組み内容について紹介等が行われました。

  最後にまとめとして@規格(スタンダード)はそれぞれの企業の競争力に直結する事項、A今はデジュール化(公的な組織によってつくられた規格)の時代、Bデジュール規格の舞台で、中国・韓国の存在感が増加、C船舶の国際標準化の世界も同様の状況、Dその舞台で主導権を握るのは新しい規格(新しい交渉項目)の提案者であり、そして具体的モデルの提案者、E事業戦略に基づいて標準化戦略の提案を!、と締めくくられました。
  なお、当日は、参加予定70名を大きく上回る100名の方が参加した大盛況かつ有意義なセミナーとなりました。





クルーズ船寄港による地域活性化 〜 経済効果と取り組むべき課題 〜
第14回

日時平成26年6月18日
場所福岡市 福岡合同庁舎新館 7階 会議室
講師大阪大学大学院 国際公共政策研究科 教授  赤井伸郎氏 


                      クルーズ船寄港による地域活性化を!

                    〜第14回海事振興セミナーを開催しました〜

 (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の支援と助成により、6月18日(水)福岡市において、大阪大学教授赤井伸郎氏を講師にお迎えし「第14回海事振興セミナー」を九州クルーズ振興協議会との共催により開催致しました。

  近年、世界のクルーズ人口は順調に増加しており、特にアジアのクルーズ人口は2020年には現在の3倍の380万人に達するとの予測も公表されています。
  クルーズ船の寄港は、地域経済へ大きな効果を与えることから日本全国でクルーズ船寄港誘致が積極的に行われ、九州においては、アジアに近いという地理的特性、豊富な観光資源を有することなどから、特に関係者の積極的な取り組みが行われており、博多港、長崎港、鹿児島港などは寄港隻数が全国でもトップクラスとなるなど「クルーズアイランド九州」といわれるようにクルーズ船の寄港が多くなっています。このような状況の下、九州における更なるクルーズ客船寄港誘致に寄与するために、今回のセミナーを企画し、今後の取組みに貢献することを目的に開催いたしました。

  講演では、先ず、赤井講師の専門分野は公共経済学と財政学であり、このような視点を中心に話を進めたいとの話がありました。次いで、世界のクルーズ事情と経済効果、日本におけるクルーズ事情と取組みや入港時の経済効果さらにはその経済効果測定の意義と方向性につい具体的な数字やこれまでの事例等を、図表等を駆使して参加者にわかり易く説明が行われました。
  その上で、効率的・効果的なクルーズ振興・クルーズの魅力の効果的な発信に向けて、「情報不足の解消、」「効率的・効果的なプロモーション体制の整備」、「外部性排除による連携」、「財務的安定化」等が必要であり、その具体的な取り組み内容が紹介され、そのまとめとして、クルーズ振興で地域を活性化させるためには、@長期的視点から継続的なアピールが大事であり、クルーズ船が寄港するとその情報が全世界に発信され、寄港地には何かがあるというメッセージに繋がりそこから需要が生まれ、これが更なる寄港や幅広い観光に繋がる。Aまた、クルーズ船の寄港の動きは地域の意慾に変化を生み出すことになる。寄港により観光客が街にあふれ、地域住民が「わが地域にも未来があるのではないか」という希望を持つことになるが、このような前向きな気持ちは地域再生には最も重要であると締めくくられました。

  当日のセミナーには九州クルーズ振興協議会のメンバーを始め140名の方々が参加、特に多くの地方自治体のクルーズ誘致関係部所の担当者の方が参加されましたが、今回の講演が地方行政の視点からの内容が多かったこともあり、特に今後の地方自治体によるクルーズ船の寄港誘致による地域活性化への取り組みには大変貴重で有意義なセミナーとなりました。





九州地方における船舶事故について
 〜船舶事故ハザードマップから見る船舶事故発生状況〜
第13回

日時平成25年7月29日
場所福岡市 ハイアット・リージェンシー・福岡
講師国土交通省 運輸安全委員会 事 務 局 長            玉木良知氏
                   次席船舶事故調査官      金子栄喜氏
                   門司事務所所長         大山繁樹氏
                   長崎事務所事故調査調整官 牧島陽一氏      


              「船舶事故ハザードマップ」は、船舶事故防止に大きな効果!

                  〜第13回海事振興セミナーを開催しました〜


  (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の助成により、7月29日(月)、福岡市において、国土交通省運輸安全委員会事務局長玉木良知氏、次席船舶事故調査官金子栄喜氏、門司事務所長大山繁樹氏、長崎事務所事故調査調整官牧野陽一氏の4名を講師に迎え「第13回海事振興セミナー」を開催しました。

  国土交通省運輸安全委員会では、港の出入り口や船舶輻輳海域などでの船舶事故をはじめとして、年間1,000件余りの船舶事故を調査し、事故原因やその防止策を内容とした事故等調査報告書を取りまとめ、船舶事故の再発防止に係る提言等が行われていますが、同委員会では、当該報告書をさらに活かすため、これを基に、海事関係者が利用しやすくかつ船舶事故防止促進に役立てるため「船舶事故ハザードマップ」を作成されました。

  事故の概況や事故原因さらには事故防止対策などを内容とした船舶事故報告書が事故防止に多大の貢献ができるものであるにもかかわらず、その内容が膨大であることなどにより、関係者がこれを利用する機会が少なったことから、この報告書を活かし、地図上で事故の発生状況や発生密度を示し、また、地図上の事故地点のマークをクリックすることでその事故概況、事故原因、事故防止策などが容易にわかるように、報告書を整理、「見える化」することにより、できるだけ多くの関係者に活用してもらい、船舶事故防止の促進を図ることを目的に、海運業界、漁業界などの関係業界や航海訓練所、海洋関係大学・教育機関等の多くの関係者から意見・要望を取り入れて「船舶事故ハザードマップ」が作成されました。

  今回のセミナーでは、実際にこのハザードマップを使用しながら、九州一円における事故の発生状況・事故原因・事故防止策や、九州各地において発生した貨物船、旅客船、漁船、プレジャーボートなど船種別の個別の事故事例ごとに、また、これに収録されている重大事故等の事故に至る経過等をC.G(コンピュータグラフィック)を用いて、その使用方法・容易さ、効果の大きさなどを説明するとともに、このハザードマップを有効活用し、航行予定水域における船舶事故の発生状況、事故原因等を予め把握し、実際に船舶が航行する際の事故防止などに努めてほしいとの要請がありました。

  参加者からは、「参加するまではハザードマップの効用が見えなかったが、説明を聞いて、大変利用しやすく、安全運航の確保には非常に有効なものであり、早速、自社で活用したい」など、積極的な活用を図る意向の声が多く聞かれました。
  なお、当日は、参加予定100名を大きく上回る160名の方が参加した大盛況なセミナーとなりました。

※当日の講演録は、「九州運輸振興センターのブログ」の「海事振興セミナー」→「第13回海事振興セミナー 報告」からがご覧になれます。





新海洋基本計画と海事産業 〜新しい海洋産業の創出と振興〜
第12回

日時平成25年7月1日
場所福岡市 ホテルセントラーザ博多
講師内閣官房 総合海洋政策本部 事務局長 内閣審議官 長田 太氏


                     新しい海洋産業の創出と振興に向けて!!

                    〜第12回海事振興セミナーを開催しました〜


 (公財)九州運輸振興センターでは、日本財団の助成により7月1日(月)、福岡市において内閣官房総合海洋政策本部事務局長(内閣審議官)長田太氏を講師にお迎えして、「第12回海事振興セミナー」を開催しました。

  平成19年7月20日に、海事関係者の悲願であった「海洋基本法」が施行されました。また、同法に基づき、翌平成20年3月には「海洋基本計画」が策定され、政府による総合的かつ計画的な施策が講じられてきましたが、この間に、わが国の海洋を巡る情勢は東日本大震災を契機とした防災、エネルギー政策の見直し、海洋鉱物資源や再生エネルギーへの期待の高まり、東シナ海に代表される海洋権益を巡る緊張の高まりなど、大きな変化が生じており、これらの状況を踏まえて、同計画を全面的に改定する新海洋基本計画が策定され、平成25年4月26日に閣議決定さました。 

  今回のセミナーでは、閣議決定された新海洋基本計画に基づき、海洋立国を目指すわが国が政府を挙げて取り組んでいくこととなる「海洋の開発及び環境の保全との調和」を始め「海洋の安全の確保」、「海洋産業の健全な発展」、「海洋教育の充実及び海洋に関する理解の増進」など海洋政策の7つの基本方針について、写真や図など分り易い資料を用いながら、その背景や具体的な事例などを交えて非常に分り易く講演されました。

  閣議決定後の間もない時期に、九州で、かつ、事務局のトップとして新計画を取りまとめられた長田事務局長による講演であったこともあり、長崎を始め福岡以外の地域からも多くの海事関係者や有識者が参加されました。具体的な事例等を多用したわかり易い講演であったこともあり、講演後に、参加者から「素晴らしい講演でした」との声が多く聞かれ、また、質疑応答時間が20分を超えるなど講演内容に参加者の関心の高さをうかがわせる大変盛会なセミナーとなりました。

  なお、セミナーの最後に、長田事務局長から「新海洋基本計画を、海事関係者を始め多くの国民の皆様に知ってもらうためには、いつでもどこへでも出向いて説明したいので、気軽に声をかけて下さい」と述べられるなど新計画の周知・広報活動への熱意が示されました。

※当日の講演録は、「九州運輸振興センターのブログ」の「海事振興セミナー」→「第12回海事振興セミナー 報告」からがご覧になれます。





クルーズ客船観光の特性と寄港地の魅力度評価の試み
第11回

日時平成24年6月4日
場所福岡市 福岡合同庁舎新館
講師一般財団法人 国際臨海開発研究センター 研究主幹 柴崎隆一氏 


                   第11回海事振興セミナーを開催しました
 
                 〜クルーズに参加したくなる寄港地を目指して〜


 (財)九州運輸振興センターでは、日本財団の助成により、6月4日(月)に福岡市において、一般財団法人国際臨海開発研究センター研究主幹の柴崎隆一氏を講師にお迎えして「第11回海事振興セミナー」を、九州クルーズ振興協議会との共催により開催しました。

  講演では、近年のクルーズ人口の推移、主要港におけるクルーズ客船の寄港回数、寄港誘致のための取り組み事例さらには東日本大震災後のクルーズ船社の対応などクルーズ全般の現状や動向について紹介等行ったうえで、クルーズ客船の寄港地について、その有する自然(自然景観、ホエールウオッチング等)・歴史・文化(史跡、伝統芸能、特産品等)・レジャー(ショッピング、テーマパーク等)を評価基準として旅客アンケート調査を用いた評価法が紹介されました。
  また、アンケート調査を行っていない寄港地については、観光ガイドブックの観光情報等を用いた簡便な手法により評価を行い、寄港地ランキングを作成することができると紹介するとともに、国内64の港について魅力度ランキング順位の紹介が行われました。

  当日のセミナーには九州クルーズ振興協議会のメンバーを始め140名の方々が参加、特に多くの地方自治体のクルーズ誘致関係部署担当者が参加しており、この魅力度評価の試みに大きな関心を示すとともに、今後寄港を誘致するために何が必要なのかを考えさせる講演となり、これらの関係者が今後これを参考にした「クルーズに参加したくなる寄港地」への取り組みが進むことを期待させるものとなりました。
  意見交換の場では、クルーズ船社から寄港地を選択する際の要素としては、これ以外に寄港地における地元の「おもてなし」も重要である等の貴重な意見も出されました。

※当日の講演録は、「九州運輸振興センターのブログ」の「海事振興セミナー」→「第11回海事振興セミナー 報告」からがご覧になれます。





新 造船政策 〜造船の勝ち残りをかけて〜
第10回

日時平成23年8月22日
場所福岡市 ホテルセントラーザ博多
講師国土交通省 海事局 船舶産業課長 今出秀則氏 


                       日本造船業が勝ち残るために!

                      〜第10回海事振興セミナーを開催〜


★(財)九州運輸振興センターでは、日本財団の助成事業として、平成23年8月22日(月)、福岡市において
  「第10回海事振興セミナー」を開催しました。

★長年、世界トップの座にあったわが国造船業が韓国・中国の台頭により、現在は第3位の位置にあります
  が、今後もますます国際競争が激化することが予想され、今後のわが国造船業の強化が大きな課題になっ
  ています。このため、本年7月、国土交通省の「新造船政策検討会」において「総合的な新造船政策〜一流 
  の造船国であり続けるために〜」が取りまとめられました。

  当日のセミナーでは、事務局責任者として、そのとりまとめに携わられた国土交通省海事局船舶産業課長
  の今出秀則氏に、「新造船政策 −造船の勝ち残りをかけてー」をテーマに講演頂きました。

★講演では、現在の受注残が尽きる2012年以降、中国と韓国との国際競争力は一層熾烈になり、これに勝
  ち残るための体制を早急に確保することが必要として「業界再編の促進」、「新市場・新事業への 展開」、
 「受注力の強化」、「イノベーション促進」が重要であるとして、世界の建造量の推移や船 舶ファイナンスの
 現状等さらには、これらを踏まえた今後の具体的な推進策について述べられました。

  その上で、日本造船業のSWOT(強さ、弱さ、好機、脅威)分析をし、強さである技術の蓄積や高い生産性
  を活かしつつ、弱さである人材供給難や縮小均衡経営思考の課題解決を図りながら、海上輸送量の長期的
  増大傾向、環境技術の高評価、新興国でのビジネスチャンス拡大等の好機をとらえ、世界的な造船供給能
  力過剰、韓国の積極経営等の脅威を踏まえた対応が必要であるとし、そのまとめとして日本造船業が発展
  するには韓国、中国との競争に勝ち残るしかなく、海外も含め人材、設備への投資を行って将来ニーズに対
  応できる産業とすべきであること、そのためには政府が明確な意思表示を示し、海運、金融、商社との連携
  を強め日本の総合力を引き出すことであるとされました。そして最後に「とにかく、すぐにアクションをとるべき
  である」と締めくくられました。

★当日の参加者は、当初予定の2倍の約140名の方が参加されましたが、参加者からは、検討委員会報告
  書の説明に加え、報告書に記述されていない、その基となった背景や分析の説明があったことと、また、非
  常にわかりやすく説明されたことなどから、大好評でした。
  セミナー終了後には、希望される参加者との自由な意見交換を行なうため「意見交換会」を開催した とこ
  ろ、約50分の時間が足りないほど活発な意見交換が行われました。

※当日の講演録は、「九州運輸振興センターのブログ」の「海事振興セミナー」→「第10回海事振興セミナー 報告」からがご覧になれます。





海事教育の推進に向けた取り組みについて
第9回

日時平成22年11月5日
場所福岡市 ホテルクリオコート博多
講師財団法人 日本海事センター 理事長 春成 誠 氏


                    学習指導要領が海事教育充実のカギを握る!
          
                      −第9回海事振興セミナーを開催−


★(財)九州運輸振興センターでは、平成22年11月5日(金)、福岡市において日本財団の助成事業として
  「第9回海事振興セミナー」を開催しました。

★わが国のライフラインを支える重要な産業である外航海運、これとクラスターを形成する造船・舶用関連産
  業を始め、旅客船、内航海運、港湾運送等の海事産業は、国民の生活や経済活動を行う上で極めて重要
  な産業であるにも拘わらず、これが国民には十分に認識されていない現状にあります。

  その原因の一つとして海事教育のあり方が問われていますが、現在、この問題に積極的に取組んでいる
  (財)日本海事センター理事長春成誠氏に「海事教育の推進に向けて」と題してご講演頂きました。

★講演に先立ち、来賓の玉木良知九州運輸局長から海事人材育成は重要な課題であり九州においては「九
  州海事産業次世代人材育成推進協議会」で九州運輸振興センターと連携した体験学習や見学会を実施す
  るなどの取組みを行っていることなども披露されました。

★講演では、先ず、外航海運について第二の大航海時代にあること、日本のライフラインであること、その外
  航海運が地盤沈下している現状などについてグラフ等を用いて説明がありました。

  次いでこのような状況の下で㈶日本海事センターが実施した国民意識調査の結果で「若者の海嫌い、海事
  産業、船員等海事産業に従事する職業への理解不足」等が、特に年齢が低くなるほどこの傾向が強くなっ
  ていることが明らかになったことから、関係者はこの調査結果を深刻に受け止め、海事教育の充実や職場
  体験等の機会を増やす取組みが必要であることを強調されました。また、同センターが神戸大学と共同で
  行った海事教育をいかなる目的のもとに、「何をどういう手段(教材)を使って効果的に教えていくか」
  について具体化するために実施された「海事教育のあり方に関する調査研究」の結果について説明があり
  ました。

  その上で、「現在の海事教育が全般に「広報」という姿勢が強いが、これを改め「教育」として位置付けるこ
  と。そのためには学習指導要領へ海事教育を盛り込むことが必要であり、海事関係者が一丸となって取り
  組み、是非とも次期改定時に、その実現を図ることが重要である」と締めくくられました。

★当日は、旅客船、内航を中心に港湾・倉庫等海事関係者や行政や学校教育関係者さらには海員組合など
  幅広い関係者が九州・山口の全地域(中には神戸)から約100名の参加者があり、これらの方々を始め
  関係者には大変有意義、かつ、今後の取組みに当たって大変参考になるセミナーとなりました。







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